人から「やりなさい」と勧められたことに、おもしろいと感じられるものはほとんどない、と私自身が思っているからです。
自分の子どもの頃を振り返ってみると、「これをやれ」と言われたことは、ほとんどやったためしがなかった。「体にいいから」とか、「将来きっと役に立つから」とか、いろいろな理由を付けて勧められますが、全然興味が湧かない。むしろ、「危ないからやっちゃダメ」と、大人たちから叱られるようなことを、こっそり隠れてやるほうが楽しかった。
(中略)
趣味でも、勉強でも、仕事でも、自分から興味を持たなければ、おもしろさの本質に触れることはできない。私はそう思います。登山のおもしろさを知るきっかけも、人に言われたり、人から与えてもらったりしたのでは、自ら探し当てた喜びはえられない。まして、命令して山に登らせるなど、とんでもない話。
・出典
登山の哲学/竹内洋岳、第六章 危険を回避する想像力、p178,179
・関連場所、商品
「危ないからやっちゃダメ」と言われると、子どもの頃は逆に興味をそそられましたね。なんなんでしょうね、あの感じ。勿論、法に触れたり、相手を故意に傷つけてしまうことはいけませんが、道徳に反しない自分のやりたいことはやってみたいですよね。大人になるとこのやってみたいということに蓋をしてしまうんでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿