お父さん(先代の住大夫師匠)からの忘れられない言葉-、それは東京の三越劇場で「寺子屋」を語って意気揚々と引きあげてきた時、いきなりどつかれて、「上手打ってやるな!」。後に夢にまで見たそうです。けど、住さんは今、若手に同じことを言うてはるらしい。「下手は下手なりに素直にやれ」と。確かに若手が上手に見せようとすると、芸が小そうなりますな。
私は初めから、カネにはならんのを承知でこの世界に入りましたが、住さんも「おカネより芸。これをやってなんぼと考えているようでは、この商売はでけしまへん」とおっしゃいます。「私を仕込んでくれた先輩方もえらい貧乏したはりました」。やはり根本になるのは「芸が好き」という気持ちなんですな。
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