司馬 老子の話ですが、小さい国がいいと言っています。その理想の国の規模は北朝鮮よりもずっと小さいのですが、船も車も遠くへ行くから国家の敵であり、たとえば、平壌で人民がもっていい車輌は自転車だけです。それも遠くへ自由に行ってはいけない。物資も情報もはいってこないほうがいい。たとえば、ラジオは国内の電波だけに限られている。着る物は自分で織ればいい、これが老子の理想の国です。北朝鮮の場合、戦車や戦闘機をたくさんもっていることに目をつぶれば、国家が国民に要求しているのは、老子の国に似ていますね。べつに老子をモデルにしたのではなく、偶然状況が似たのでしょうけど。
・出典
時代の風音/宮崎駿、堀田善衛、司馬遼太郎、 1 二◯世紀とは、「書生」として、p11
・関連場所、商品
都道府県がそれぞれ国のように機能すればいいんじゃないか、と、浅知恵ながら思いました。
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