2015年1月20日火曜日

うしろ姿で教える 心/高田好胤

 親の意見にけむたがり、反抗的態度をとりがちですが、ただし子供は親のやることを真似て学んでゆくものです。
「お早うございます」「行ってきます」「ただいま」「おやすみなさい」-というような日常的挨拶さえうちの子供はできない、と嘆く母親は多いようですが、それなら私は「あなたたちは旦那さんにそういう挨拶していますか?」と聞きたい。おそらく、やってない人が多い。自分ができないことを、どうして子供だけに要求するのか。理屈でそういうことを子供に要求するのではなく、旦那さんに自分がちゃんと挨拶していれば、子供は自然と真似るものです。
(中略)
 だから、子供がいうことを聞かなかったら、ヒステリーを起こす前に、ああ、これは私の子供に間違いない、私のやってきた歴史をそのまま繰り返している、と思うべきなのです。逆説的にいえば、そういうときでも「これも自分の子なればこそ」と心の中で合掌するくらいの気持があれば、やがて子供が母親を拝む日が必ずやってくるものです。


・出典
心/高田好胤、第 Ⅲ 章 親の心と子の心 現代の母親のあり方、p167~170

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