いろんな人がいろんな価値観を持ちよって、認めあいながら生きていくのが仲間だし、家族だよ。
この”ベタ付き合い”をしてないと、自分の価値観だけで生きていけるから、他人の価値観が受けとめられなくなる。
そういう親は、子どもにも自分の価値観を押しつけて、「私の価値観のなかで生きてほしい」と思っている。
他人と共存してこなかった大人の価値観なんて、すごく狭くて偏ってるよ。そんな考えのなかに子どもを閉じこめたら大変だ。子どもも一時は「おかしいんじゃない?」と思うだろうけど、毎日洗脳されているうちに、やがてほかの価値観が見えなくなる。
すると、表面的にはいい子に育つよ。
親の前ではすごくいい子。
でもそのひずみは、遅かれ早かれ絶対に「人付き合い」のどこかで問題になって出てくる。
友達付き合いがうまくいかなくて、子どもながらに原因を探るうちに、「うちの親がおかしかったんじゃないか?」って突きとめられて嫌われるよ。
そうならないためにも、子どもの個性や独自の価値観を認めることだ。親子といえども、別々の人間。価値観や好みはそれぞれだから、「俺には理解できない」と思っても認めてやらなきゃいけない。
そもそも、人と関わるって面倒くさいことなんだよ。
かく言う俺だって「人付き合い」はあんまりうまくはない。(中略)
でも、人間関係でしか学べないことはたくさんある。むしろ、人間としてたいせつなことのほとんどは、人間関係のなかでしか学習できないと俺は思う。
いろんな人に揉まれて価値観を共有していくと人間に柔軟さが生まれる。それが人間関係をさらに円滑に運ぶ鍵になる。
・出典
俺んち、やばくない!? 〜家族ではなく”族”を目指して〜/哀川翔
第③章 親も努力を、p70,71
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