たしかに、主人公の千尋はとんでもない世界に放り込まれて、いやおうなく周りとつきあわなれけばいけない。そのなかで彼女のコミュニケーション能力が成長していくわけです。また、重要なキャラクターであるカオナシは、思いの伝え方がわからず暴れてしまうわけで、裏返しの関係です。宮さんはキャバクラの話がおもしろいなあと思って、ずっと覚えていた。それがイメージの核になっていったというわけです。
・出典
仕事道楽 スタジオジブリの現場/鈴木敏夫、4 宮崎駿の映画作法、p65,66・関連場所、商品
鈴木敏夫
宮崎駿
この話を聞いて思い出した事柄が一つ。大前研一さんの言葉で、「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない」と仰っています。
千尋も同じようにそうならなければならない環境に陥ると、いつのまにかその環境に適応していくというものです。「獅子の子落とし」ぐらい厳しいですが、これは親に落とされているので自分の意思はそこに入っていない。自分の意思で谷に落ちていくことは躊躇しがちですが、所さん風に言うと「それさえ楽しんじゃえばいいよ」といいそうな気がします。
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