「さきほどから考えているんだが、どうもあんたとわしは、たがいに藩こそちがえ、このさき、交わりをむすんでゆきたいような気がする。あんたはどうおもう。
「ちゃちゃちゃ」
「えっ」
と小五郎がおどろくと、竜馬は大まじめな顔で、
「なに大したことはない。土佐のびっくり言葉です。いまわしはおなじことを考えていましたので少々おどろいたのだ。なるほど外夷が来るような時代になると、長州も土州もない。いまにそういう時代がくる。きっと天下に風雲がまきおこるだろう。そのとき頼むべきは、よき友だけだ。男子、よき友は拝跪してでも求めねばならない」
・出典
竜馬がゆく 一 /司馬遼太郎、二十歳、p205
人生におけるよき友を探す、見つけることが生きていく上で大切そうですね。よき友に出会うために自己の練磨に努めていきます。